2014年7月17日木曜日

6mのDX Openings

当局は殆どHF contests専業である為、6mの事がよく分かりません。

皆さん6mのDX openingsで盛り上がっているけど、いつ何処が開く可能性があるか、という基本知識もないのです。

そこで今回、
JA局がspotした
2014-6-17 ~ 7-14(4週間)の6m DX spots
(skimmer spotsではなく、従来のDX cluster spots)
を分析してみる事にしました。使用したDX cluster spots dataはここにあります。

日毎の大陸別spot数

以下の表で、ASは次の2 groupsに分類しました。
  • AS nearby = HL, BV, BY, 極東Russia
  • AS other = 他の全て(主に中央Asiaや中近東)

  • 日によって大きなばらつきがありますね。良いconditionは数日持続する事が分かります。
  • 7/3 23z~7/4 00zにかけてOXが開きました。
  • AFは全てEA8です。
  • SAは一度もspotされていませんでした。

時間毎の大陸別spot数


  • HF high bandsとほぼ同じと考えて良いようですが、NAについては05~09zというかなり遅い時間(西海岸の夜)にも再度開いているのは興味深い所です。

2014年7月14日月曜日

IARU HFのcondition

今年は何とか磁気嵐の直撃は免れたのですが、1週間前にSSN=256迄上昇した太陽指数(contest当日は145→102)から想像するには何となく今一つなconditionでした。(もしかすると各地域で発生するEsもF層伝搬に影響していたのかもしれません。)

K値に明らかな影響はありませんでしたが、contest開始前数時間に電子流の変動が見られています。

2日間の宇宙天気指数は、
7/12 SFI=145, SSN=145, A=4
7/13 SFI=126, SSN=102, A=5
でした。

次に、RBN spots解析です。過去のdataはこちら(2013年2009~2012年)ですが、昨年迄と違って、今年はbarsの高さを、欧州/北米でそれぞれ最大のbandに合わせてscalingしているので比較の際は注意をして下さい。Contest開始時間が真ん中の縦線の12zです。その右側が1日目のdata、左側が2日目のdataです。画像をclickすると拡大されます。
事前予測(7/1~7/10のRBN dataによる)とは、だいぶ違ってしまいました。事前予測の方法に無理があったものと思われます。参考にして運用された方、御免なさい。

実際の当日dataから読み取れるconditionを纏めてみます。
EU
NA
10m
・はっきりしたopen無し。(予想通り)・はっきりしたopen無し。(予想通り)
15m
・初日の出だしは良かったが、14z台をpeakとして信号が下がり、19zにほぼ閉じてしまった。
・翌日も聞こえ出すのが05z頃と遅く、08z頃peakを迎えた後は信号が下がり、contest終了間際まで持ち直す事が無かった。
・20~23z台に開いたが、予想よりも悪く例年通りだった。
・特に0zを過ぎると、殆ど閉じてしまった。
20m
・弱いながらも殆ど1日中開いていた模様。
・特に夜間は長時間しっかりと開き、15mにも勝る。peakは17z台。
・05~18zにかけて長時間、EU程ではないが比較的しっかりと開いた。
・07z台、14~15z台に二峰性peaksを持つ。
40m
・16~20:30zに開いたが、NAよりは劣る。
・peakは19z台。
・08z~14:30zに比較的しっかりと開いた。
・peakは10~11z。
80m
・16~19:30zにわずかに開いた。・10:00~12:30zにほんの少しだけ開いた。

今年の事前予測よりも、昨年までのcontest当日のdataに似ていたと言えます。

Conditionの下がる来年以降は、20~40mが主力bandsとなる傾向が強まるでしょうか?

2014年7月11日金曜日

IARU HFのcondition予測

今週末のIARU HF Championship contestの運用に備えて、
7/1~7/10(7/5,6=週末を除く)
つまりここ数日間の積算RBN(Skimmer)dataViewPropというsoftwareに流し込み、JAから欧州(EU)北米(NA)へのopen状況を時間chartで視覚化してみました。(↓図をclickで拡大)
Contestは12zから始まりますので、真ん中の縦線の所を開始位置として右向きに眺めてみてください。なお、dataの中にはbusted spotsが含まれています。ありえない時間にもspotsが見られるのはこの為です。小さな数字は無視してください。

上図を見ながら、ざっくりと各bandのcondition、open予想をしてみましょう。
EU
NA
10m
・はっきりしたopenは無い。・はっきりしたopenは無い。
・可能性として20:30~22:30z。
15m
・00~04zに閉じるのを除いて、他の時間はだらだらとほぼ1日中開いている。
・何峰かのpeaksを持つ浮沈のあるcondition。
・朝20~22zはNAと同時に開けており要注意。
・朝のopenは20:00z頃から本格化。開き始めて間もなくの20~21z台にpeakがある。00zを過ぎるとかなり弱い。
・夜12~16zに20mと重なってEUと同時に開けている。
20m
・15z頃から徐々に強くなり19~20z台にpeakを迎え、やや急速に閉じ22:30zにはほぼ消える。・05z頃から弱く開いているものの、11zから急速に上昇、peaksを迎え、15:30z頃に閉じる。
40m
・17~20zにpeak。・09~14zにpeak。
80m
・18~19zの非常に短いpeak。・10:30~12:30z、殆ど開かない。

ご周知のように7/6頃をpeakに太陽指数は上昇していましたが、現在少し下がり始めています。地磁気もK=1~3と比較的静穏に推移していたものの、やはり夏だけあって伝播状況は期待したほどには良くなかったようです。
7/1
7/2
7/3
7/4
7/5
7/6
7/7
7/8
7/9
7/10 7/11
7/12
7/13
SFI
151 169 178 187 193 201 197 201 198 177 ? ? ?
SSN
152 180 179 199 213 256 197 209 183 159 ? ? ?
A
3 3 6 5 2 3 7 6 7 6 ? ? ?

IARU HFの過去のconditionは別記事(2009~2012年2013年)にありますのでご参照ください。

このcontestはここ数年磁気嵐に見舞われているのですが、今年は今のところ太陽活動が活発にもかかわらず、big flaresやCMEsの報告は無いようです。