台風18号襲来の週末、房総の山にcontestに出かけた。
WAEはかなり好きなcontestだが、その理由としては次のような事がある。
- QTCのgame的な面白さ
- 相手が欧州だけなので、開いていない時間帯に十分に休養できる
- 開くのは午後からなので、開始日の土曜日の朝、のんびりできる
出発~Set up
8月のWAE CWの時は「午後からの開始に間に合えば良い」と少しのんびりし過ぎて自宅からの出発が遅くなりアクアラインでひどい渋滞に巻き込まれた。今回は現地でantenna作業も予定しており、午前中なるべく早い時間に到着しようと思っていた。だが睡眠不足はいけないと金曜の夜にしっかり睡眠を取り、土曜は午前6時頃起床したものの、忘れ物の無いようにと念入りに支度をしていたら結局出発は午前10時前となってしまった。
幸いな事に連休ではあったが台風襲来の週末のせいか8月と異なりアクアラインの渋滞は殆ど無く、大した苦労も無く12時頃には現地に辿り着いた。
今回のantenna作業はナガラ TA-31もしくはHexBeamをSO2R用のsub antennaとして上げることであったが、そろそろ欧州が開く時間帯も迫ってきていたのでなるべく手のかからない方法でと思案し、結局下図の様にパンザマストの中腹(5mH位)にTA-31を括り付けるだけで誤魔化した。
いちおう欧州方向には向けてあるのだが、後にも述べるがこのantennaは実際には(この高さでは当たり前かも知れないが)役に立たなかった。
今回もSO2Rのsetupをした。micro2Rを使ったSO2RはこれまでCWでは2度程やったのだが、SSBでは今回が初めてである。配線がやや複雑化し、少しsetupに時間がかかってしまい、結局運用開始は15時(JST)を過ぎることになった。
- telnet cluster接続が頻繁に切断し、事実上使い物にならず、unassistedでの参加となった(注:WAEDCにはunassisted部門は無く、全員cluster使用が認められている)、
- VOXが異常動作し使えず、foot pedalの使用を余儀なくされた。
Condition
太陽指数は低かったが、地磁気が安定していたのは幸いだった。
今回もRBNデータを見ながら運用を振り返りたいが、今回はSSBコンテストであるが、dataはRBNの数の少ないCW spotsを見ている事に留意されたい。濃灰の部分は休憩時間である。
<day 1: 9/14> SFI=92, SSN=24, A=5
当初の予定では、contest rules(single opは最大36時間運用)に義務付けられているoff timeは0~5z、23~24zを2日間に取る事を目安にしていた。初日はset upの為開始時間が遅れることになったが、それでも6z過ぎに運用を始められたのはまだ良かったかもしれない。
開始より15m☓10mでかなりの時間Dueling CQを出したが、10mは全くかすりもしなかった。太陽指数から考えても、このRBN dataを見ても、やはり開いていなかったのだろう。
15mは12z頃には落ちたため20mにQSYした。しかし14z頃には呼ばれなくなったため、ここまで8時間程連続運用したので食事休憩(1時間弱)を取ることにした。(今RBN dataを見ると休憩中も20mは開いていたようだ。)
休憩後20mで再開、19zからは40mにQSYした。75mもしばしCQを出してみたがあまり聞こえておらず、40mで局数、multiを増やすことに傾注した。夜明けは2022z頃であったが、21zにはほとんど相手が居なくなったためここで1日目は終了とし、水平飛行に移った。
ところが、いつもやってしまうのだが、運用中のカフェイン(black coffee、「濃いお茶」等)の摂り過ぎで、いざ眠ろうとしても中々寝付けなかったのには困ったのだった。
<day 2: 9/15> SFI=92, SSN=12, A=2
結局7~11時JSTの4時間位はたっぷり寝られた。起床後は昼食を摂ったり、雨後の涼しい林道を散歩したりして十分に気分転換をした。
12時JST迄でoff timeが12時間を超えたので、その後はもうoff timeを気にせずとも良くなった。昨日はset upの為若干出遅れた為、2日目は早めからの運用を心掛けたが、実際には15mでrunningを開始したのは5z少し前である。この時点でDLのbig gunsとQTC交換できる程迄bandは開いていた。
2日目の方が黒点数は下がっていたが、地磁気がより静穏となりconditionは良くなっていた。上のRBN dataで見ても分かるように、この日は15m→20m→40mのopeningが時間帯で綺麗に分かれており、それぞれの移行時間帯では両bandsが閉じる現象がはっきりしていた。例えば、15mが閉じてから20mが開く迄に少し時間があるのである。この事が分かったので、その時間帯に30分~1時間弱の食事休憩を取ることにして、この作戦はうまくいったと思う。
この日も10mでDueling CQをかなりの時間出したが、残念ながら10mのopeningを捉えることは出来なかった。75mも少しはwatchしたが、非力な設備ではあまり時間を割く意味は無いと考え、40mに傾注した。2日目も21z頃には聞こえるのは強力局ばかりで相手が居なくなり、ここで閉局としたが、RBN dataを見ると40mはもう少し(さらに1時間以上)開いていたのかも知れない。
残念ながら両日ともTA-31(20-15-10m RDP)がsub antennaとして活躍することはなかった。地上高が低いこと、SSB contestでより利得が必要なこと、太陽指数が低いこと等が原因としてあったと思う。従ってSO2Rが有効に機能した場面は今回のcontestでは殆ど無かったと言える。
WAE DX Contest, SSB Call: JG1VGX Station: JG1ZUY Class: Single Op HP QTH: Kimitsu, Chiba Operating Time (hrs): 31 Radios: SO2R Summary: Band QSOs QTCs Mults ------------------------- 80: 0 0 0x4 40: 97 20 27x3 20: 475 309 44x2 15: 774 821 45x2 10: 0 0 0x2 ------------------------- Total: 1346 1150 259 Total Score = 646,464 QTH: middle of Boso Peninsula, southeast of Tokyo Power: 1kW full legal Antennas: - Create Design 714XX (40-20-15 tribander, 3L-5L-5L) - 10m monobander 7L - 75m shortened RDP - 20-15-10 multiband RDP N1MM Logger (latest) microHAM u2R
3830 reflectorへのpostはこちら。
台風
しかし実際には進度が遅く、関東襲来は月曜日の朝となり、contest終了時にはまだ暴風雨ですぐ帰宅する事は出来なかった。午後0時頃台風が関東を通過し、午後2時頃には風雨が止んだので下山を開始した。
ところが林道には大きな倒木が何箇所か道を塞いでおり、車を降りて軍手で倒木を動かしながらの下山となった。幸い崖崩れも無く、麓の集落に無事辿りつけたのは運が良かったというしか無い。
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