2014年5月23日金曜日

直前condition分析:CQ WPX CW

週末に迫ったCQ WPX CW contestに備えて、conditionの分析をしてみた。宇宙天気dataから得られた情報と、Reverse Beacon Networkの生spot dataViewProp(by ZL2HAM)で図示し、JAと欧州及び北米間のband毎のopen状況を調べたものである。

最近のdata

5/12~22の直近の太陽指数を調べると次の通り。残念ながら太陽活動は下降気味だ。
5/12
5/13
5/14
5/15
5/16
5/17
5/18
5/19
5/20
5/21 5/22
Avg
SFI
162 159 163 152 138 133 127 116 117 113 111 135
SSN
164 138 162 130 136 164 138 130 126 100 70 132
A
7 4 4 3 5 3 4 5 3 2 8 5

また、ここ数日で大きなflares、CMEは発生していないようだが、5/22~23にかけては軽い電子流の乱れや地磁気の乱れが観測されている。下記に述べるように何故かWPX CWは磁気嵐によく見舞われるので要注意だ。

さて上記のうち、週末に当たる5/17、5/18を除いた9日間のRBN spots dataを積算し示したのが次図である。図中10行あるうち上5行が欧州(10, 15, 20, 40, 80m)、下5行が北米(同左)のspot数である。(以下、clickすると図が拡大され見易くなります)
なおbarの高さは各大陸の最大値に合わせて正規化している。この為大陸内の各band間では高さで比較できるが、大陸間でbarの高さで比較はしないで欲しい。

この図を見て気が付く事は、
  • conditionの良かった2012年(下記)と比べて、朝の北米の開き方が悪い。
  • 10mには期待できない。(WPX contest ruleを考えると、期待しなくて良いが。)
尚これは5月中旬のdataであり、contest当日はこれよりやや夏寄りのpatternとなる筈だという事もご考慮頂きたい。

過去のdata

昨年以前のdataを見てみよう。まず「その年のcontest前日から終了までの3日間の地磁気data」を示し、その後に「contest 2日間のRBN data plot(欧州、北米方面)」を示す。

記憶が不確かだが、RBN本家serversがcontest中に過負荷でdownしたと思われる時間帯があった。下記に示したdataはこの点で欠落を含んでいる可能性がある事をご了承願いたい。

2013年

1日目(5/25):SFI=121, SSN=107, A=37
2日目(5/26):SFI=120, SSN=92, A=18
  • 1日目の終わりから2日目の最初にかけてRBN本家に過負荷による何らかのtroublesがあったものと推測している。
  • 個人的には、こちらのpageに書いてある通り、初めてu2Rを使ったSO2Rに挑戦したが、磁気嵐が出たり途中で東京まで数時間かけて忘れ物を取りに帰ったりと、散々な目に遭った年だった。
  • 10mのspotsが殆ど見られないが、これは磁気嵐の影響を受けて開いていなかったのか、WPX contestの特徴としてrateの高いbandsに運用が集中するためなのか?
  • 15mも磁気嵐の影響をかなり受けてopenが乏しかったようだ。20~40mは比較的影響が少なかったと見られる。

2012年

1日目(5/26):SFI=110, SSN=70, A=2
2日目(5/27):SFI=110, SSN=83, A=2
  • この年は非常に地磁気が静穏で、数々のrecord更新が生まれた(http://cqwpx.com/records.htmで検索できる)。今年もこういうcondxであってもらいたい!
  • main bandの15mは午後~早朝まで殆ど一日中欧州に開けている。
  • 10mがもっと開いていてもおかしくないが、spotsが少ないのは2013年の所にも書いたようにWPX contest ruleの影響か?

2011年

1日目(5/28):SFI=100, SSN=91, A=40
2日目(5/29):SFI=110, SSN=100, A=32
  • これまた酷い磁気嵐の年だったようだ。15mが振るわず20mがmain bandになっていたのは今見ると興味深い。
  • Skimmerの数は2012年以降と比べてまだ少なく、spotsの総数は半数程度で、graphが粗く見えるのはこの為だ。

2010年

この年以前はJAにskimmerの設置も少なく、RBN dataの数が不足しているため、宇宙天気dataのみ掲載する。
1日目(5/29):SFI=73, SSN=43, A=33
2日目(5/30):SFI=73, SSN=40, A=19
  • どうやらWPX CWは磁気嵐に当たる確率が随分と高いようだ。

2009年

1日目(5/30):SFI=68, SSN=0, A=3
2日目(5/31):SFI=68, SSN=15, A=3
  • この年は静穏だったように見えるが、まだ太陽活動の最低期のようだ。

2014年5月6日火曜日

micro2Rの接続と設定

microHAM社のスグレモノのSO2R controller、micro2R(以下u2Rと略)を買ってから大分経つが、接続~設定がやや難しいのと、contestsをやる機会が最近あまり無かったため、全然使いこなせないでいた。

先日のARI International DX Contestは珍しい3 modes (CW, SSB, RTTY)のcontestだったので、各modeでSO2Rを試す丁度良い機会だと本番でいろいろ実験してみたが、CW以外まともに動かせられなかった。

そこでcontest後になってしまったが、反省を込めて、大型連休を利用してManualに全部目を通し、接続・設定を再確認し、各modes一通り運用できるようにしたので、ここに備忘録として書き留めることにした。

結線図

電波形式によっては全てを結線しなくてよいので、配線を色分けしてみた。
  • PCとu2R間のUSB cable等、一部の配線は省略している。
  • これはradio 1台分の配線。実際にはもう1台のradioも同様に配線される。
  • の矢印は、信号の向きを示す。
    •  Radioへの入力、u2Rからの出力
    •  Radioからの出力、u2Rへの入力
  • ACC端子の「DIF-3 cable」というのは、筆者がTechnical ShackのDIF-3 Digital Interface用の接続cableを流用(改造)したものを使っているからで、DIN端子から必要な信号を取り出せればどんなcableであっても良い。

電波形式毎の運用


CW

一番簡単である。上図凡例の「ALL」と「CW」の配線を接続する。

ただしPTTを配線しないこの状態では、USB Device RouterでPTTをtriggerする設定をしても当然だがPTTは駆動されないので、rig本体のbreak-in機能を使うことになる。

Break-inだと高速CWでは少し符号の頭が途切れがちになる場合があるので、できればCWでもPTTは配線し、送受信をPTTで制御した方が良いだろう。PTTは8pin MIC端子か、背面のACC端子経由で配線する。

Paddle接続はお好みに応じて。

Voice (SSB)

CWとは異なり、音声系の配線が必要になる。上図凡例の「VOICE」を含む一連の配線を行う。

FOOTSWはあった方が便利でしょう。SEND→PTT INの配線はrig側からu2RにPTT信号を送るもので、u2Rの正しいVOX動作の為に必要になります。

Microphoneについて
  • Dynamic/Electret elementsの切り替えは本体内部のjumperで行います。Electretの場合、bias電圧をtip/ringのどちらに印加するか選択できます。
  • Electretの場合、mic端子が
    • 3.5mm monoの物(Heil iC等)は当然ですがtipに印加します。
    • 3.5mm stereoの物(通常のPC用multimedia headsets)はringに印加します。
      • (参考)PCのMIC IN端子はtipとringの両方に約2~3Vのbias電圧が出ています。

FSK (RTTY)

FSKだけならCWの次に配線が少なくて済みます。

USB audio codecを内蔵している最近のrigsの場合、受信音声はCATと同じUSB cable経由に出来ますので、後はFSKとPTT信号を配線するだけです。PTTは8pin MIC端子経由でも良いのですが、FSKと同じ背面のACC端子経由としてしまえば配線が1本減らせます。

MMTTY等のapplication内で受信音声(録音)を該当のUSB deviceに正しく設定します。
  • EXTFSKは使用しません。u2Rが正確なFSK信号を生成しますので、MMTTYの「PTT & FSK」では直接COM port(USB Device Routerで指定した物)を指定します。
  • 最近のN1MM Loggerでは、ConfigurerでDigital port(FSK送信 port)の設定が不要になり、MMTTY等のapplication内で設定する方式になったようです。(Configurerで設定しても動作に影響は無いようだが、無視されている?)

AFSK (PSK等)

基本的にはVoice用の配線と同じです。
  • 受信音声(録音)は、FSKと同様にUSB audio device経由にします。(出来ない場合は下記「USB audio codecを内蔵していないrigsの場合」を参照。)
  • 送信音声(再生)はUSB audio device経由には出来ません(*)。これは、u2Rでlevel調整などを行えるようにするためです。RigsのALC表示を見ながら、送信音が過変調にならないように前面のツマミで音声levelを調節します。(つまり送信音声はanalogとなります。)
MMVARIやN1MM Logger等の該当設定で、送信・受信音声deviceを正しく設定してください。送信(再生)はPC内蔵のsound card device、受信(録音)はUSB audio deviceないし下記LINE IN deviceとなると思います。

(*)と書きましたが、その後N1MM Logger/MMVARIを使用して、送信音声(再生)をUSB audio device経由にしても使える事が判りました。
  • N1MM LoggerのDigital Interface Windowの「Setup/Settings」→「MMVARI Setup」で「Output Soundcard(DI1/DI2)」をそれぞれのrigの内蔵USB audio codecにします。受信(Input Soundcard)と同じになるはずです。
  • 送受信音声ともUSB cableを経由しますので、u2RとPC間の「SC OUT←→PC PHONES」、「SC MIC←→PC MIC IN」の2本の配線、「u2R(DB9)→rigのMic端子(8p)」への音声配線は不要になります。
  • 送信focus(PTT)はN1MM LoggerとUSB Device Routerが制御してくれますが、rigへのPTTの送り方には複数の方法があります。
    • 1. 前面MIC端子または背面ACC端子経由で結線hardware PTT
      • u2R(USB Device Router)を介して制御します。このやり方が一番確実です。
    • 2. CAT commandsによるsoftware PTT
      • PC(N1MM Logger)からrigを直接制御します。
    • 3. Digital VOX
      • USB経由音声に対するrigのVOXです。
    • 後2者の方法では、以下のいずれかを行わないとu2RはPTT状態を検知できません。ですが検知できなくてもN1MM LoggerがrigsのPTT制御を直接行うので、SO2R運用自体に影響はないものと思われます。
      • PCからu2Rにhardware PTTを同時に出す。
      • rigのSEND→PTT IN(DB9)の結線をする。
  • 送信音声はu2Rを経由しませんので、前面のツマミで送信音量(変調の深さ)を調整することは出来ません。Rigsに内蔵されたUSBの音量調整機能を使って下さい。
(2014/5/21 追記)

USB audio codecを内蔵していないrigsの場合

FSK、AFSKの受信には、rig背面のACC端子のAF OUTからのanalog音声を用います。配線は下図の様に一部変更されます(右上の深緑色の部分)。
PCのMIC IN端子はmonauralであるうえUSB Device RouterのVoice録音機能により既に占有されていますので、stereoのLINE IN端子を用います。Laptop PCsには通常付いていませんので、安価な外付けUSB audio device(単なるMic端子付ではなく、LINE入力の付いているもの)を使いましょう。

また、ground loop noise対策として、isolation transformer等を挟む方が良いでしょう。

2014年4月9日水曜日

JIDX CW準備:県別希少度調査

今週末に迫ったJIDX CW Contestを前に、都道府県multiのrare度について調べてみた。

下表は昨年(2013)のJIDX CW Contestの結果よりQTHを総務省検索QRZ.com、各種blog等を参考に推定し、集計したものである。Log提出した366の国内局の都道府県別内訳、88,490総QSOの都道府県別内訳、それらの対全国比率%を示した。


なお数局はQTHを推定したが、大部分は合っていると思う。 但し4局だけはarea内移動(例:JQ5QQQ/5)でdatabaseから移動地をどうしても特定できなかった。(1、2、5、0 area各1局ずつ)

佐賀や福井が希少なのはわかるが、熊本からのQRVがzeroだった事には驚いた。全般に九州からは参加が少ない傾向があるようだ。

2014年2月22日土曜日

FTDI USB<->Serial(TTL)変換Cableを用いた、Kenwood TS-450/690/790/850/950用Rig Control Cableの製作

この時代のKenwoodのrig control interfaceは、背面のDIN 6pin connector(ACC1)にserial信号がTTL負論理で出ているという大変特殊なものである。

TS-950を使う機会があったので、秋月電子通商で入手できるFTDI USB<->Serial(TTL)変換Cable(税込み 1,340円)を用いて、rig control cableを自作してみることにした。秋月のこのFTDI USB cablesには5V品と3.3V品がありますが、今回使用するのは5V品です。間違えて3.3V品を買わないように・・・(もしかしたら動くかもしれないけど[未確認])。

DIN connectorは秋月では売ってませんので、隣の千石電商かマルツパーツ館等で入手しましょう。
なお、同じideaの物はeBay等で手頃な値段で販売されていますので、こうした完成品を買われても良いと思います。

製作の際には、TS-950SDXの取扱説明書(パソコンコントロールの頁、端子信号表がある)の他、こちらのKL7NAのpageが大変参考になりました。

作り方


秋月のFTDI USB<->TTL Cableのpin端子側をばらし、DIN connectorに配線します。GND、TxD、RxD、CTS、RTSの5本を配線し、FTDI Cable側のVCC 5Vはもちろん配線しません。

注意すべきなのは、TxDとRxD、CTSとRTSはstraight配線ではなくcrossさせることです。

なお、CTSとRTSは配線せず、Kenwood ACC1側のDIN connectorの4(CTS)と5(RTS)を短絡せさせておくだけでも動作します。(つまりこの場合GND、TxD、RxDの3本しか配線しません。)

次に、Kenwoodのrig control通信のTTL負論理に対応させる必要があります。これにはFTDI社提供(無料)のFT_PROGという専用toolを用いてcableに内蔵されているFT232R chipの信号論理を反転させます。EEPROM書き換えですが、特別な治具は不要です。

Download後、USB cableをPCに接続し、FT_PROGを起動します。
EEPROM tabのDevices > Scan and Parse (F5)でcableが認識されるはずです。(認識されないようなら先にFTDI USB cableのdriverをinstallしてください。)
上図のようにHardware Specific > Invert RS232 Signalsと辿り、TxD、RxD、RTS、CTSの4つの信号に反転のcheckを入れ、Devices > Program (Ctrl+P)を実行するだけです。

以上で完成です!!

FTDI USB<->TTL Cableの利点


USB Serial変換chipはFTDI(Glasgow, Scotland)の他、Prolific(台湾)、Silicon Labs(Texas, USA)等が有名所です。後2社の方がcost performanceは良いのですが、信頼性ではFTDIがピカ一のようです。

Prolificは安価なUSB Serial変換cablesによく採用され、人気のある秋月の900円のcableもこのchipですが、困ったことに中国製の偽造chipsが広く出回っています。Prolific社は最近のdriverでは識別対策を取るなどしており、またWindows 8でchipの古いversionには対応しないなど不便な点が出てきています。残念ですが秋月cableはHXAというこの古いversionに該当し(偽造chipではありません、念の為)、Windows 8では動作しなくなっています。(古いdriverなら動作する可能性がありますが、推奨できません。Windows Updateを行うと新しいdriverに上書きされるでしょう。)

FTDIはWindowsの全てのversionに対応していますので、このような心配もなく安心して使えます。

また本記事の応用例として、同じcableを用いてKenwoodだけではなくICOM CI-VやYaesuのTTL信号形式(FT-817/857/897等)用のcableも、同様に作成することが出来ると思います。

2014年2月1日土曜日

Buffalo外付けUSB HDDの修理

HD-CNU2シリーズ
3年以上使ったとは思うBuffaloの外付けUSB HDD(HD-CN1.5TU2)の調子が2~3週前から悪い。自動的に切断、再接続を繰り返す。そろそろ寿命かと思い急いで代替品を注文したが、届く前についにaccess出来なくなってしまった。まずい、まだback upしていない。

症状だが、HDD unitの電源を入れても、PCから全然認識出来ない。とにかくunitの故障なのかHDD本体の故障なのか、開筐して調べることにした。HDDが生きていたら、dataを吸い上げることが出来る。

そういえば、今回は特にHDD故障の時によくある異音は全くしていなかった。Unitの故障だといいのだが・・・・。

開筐はとても簡単で、筐体下面前方のネジ1本を外し、前面coverを外すだけ。Coverの上部は爪で固定されているだけ。後は左右coversを引き抜く。HDDはinchネジ2本で簡単に外れる。

まずHDDを取り外し、別のSATA-USB interfaceを付けてみた。今度は問題なくPCで認識できた。異音もしない。これでdata救済は成功だ。良かった。

ならunitの故障だろう。比較的スカスカの筐体の中にはinterface基板と電源基板しかないが、壊れるものといったら電源基板しかないだろう。
やはりだ。電源基板に超怪しげなcapsを発見。
液漏れしてるし、こりゃダメでしょうな。ちゃんと電源供給出来なくなって切断・再接続を繰り返していたわけだ。

容量・耐圧は2200μF 10Vと1000μF 16V、一応105℃品のようだ。部品を探さなくてはならないが、基板にぴたりsizeなので計測してみる。φ10mm☓20mm高である。交換用capsは直径が1mmでも大きいと入らない。

完全にぴたりではないが、秋月電子で同規格の物(ルビコン、国産品)が簡単に入手できた。高さが同じではないが、直径はφ10mmの物だ。部品代たったの110円也。

2日後、届いたので交換してみる。
少し背が高いのと低いのになったが、スカスカの筐体なので問題ない範囲である。

外したcapsは台湾Ltec(輝城電子股份有限公司)というmakerのLZG series。検索してみると液漏れで有名らしい。規格表によるとφ10mm品は寿命6,000時間だが、うちのPCは常時電源ONに近いから、それ位は確かに使ったかもしれない。しかし105℃で使っていた訳ではないから、やはりこのcaps、寿命は短すぎるよね。

筐体を組み戻したところ、問題なく動作した。成功だ。

2014年1月2日木曜日

CT1BOH Spot Quality Filterを使ってみる

CT1BOHが考案し、AB5KがAR-Cluster(V6)に新機能として実装し、N4ZRが普及促進しているものです(link先pageの前半はCC Clusterの話ですが、後半に図入り解説があります)。N1MM Loggerでの使い方はこちら。(他、こちらこちらこちらこちらの記事も参考になるかもしれません。)

まずこちらのpage等を参考にしてAR-Cluster(V6)に接続してください。

初期設定ではtagsは表示されていません。また選別filtersは何も掛かっていません。Dupe込みのdataが流れてきます。Filterを使うにはまず、次のcommandを入力します。
  • set dx ext skimmerquality
するとtagsがcomment欄右端に表示されるようになります。Tagsは?VQBの4つがあります。その意味はこちらのpageで解説しました。Bustedの場合は正しいと思われるcallsignがtagの横に括弧付きで表示されます。
余りに流れが速いので、まずdupesのみ抑制するには次のようにします。
  • set dx fil not skimdupe
これで「流速」がかなり落ち着くと思います。

実際のコンテスト運用では、例えば次のようにしてB(usted spots)やQタグを除きます。
  • set dx fil not skimdupe and not skimbusted and not skimqsy
かなりすっきりしたdataになりました。まさにcontestでlogging programに取り込むのにお勧めの設定です。Qタグには未確定のQSYやI/Q imageが含まれるのですが、残しておくべきかは難しいところです。)

一方、B(suted spots)だけを試しに眺めてみたい時は、次のようにします。
  • set dx fil skimbusted
面白いbusted callsignsが見られますが、時には誤判定もあるようです。

現在のfilter設定を確認するには、次のcommandを使います。
  • sh dx fil (又は sh fil

2014年1月1日水曜日

Telnet DX Clustersの使用法

当局が運用している下記3つのTelnet DX Clusters nodesの使い方について、別のpageにまとめてみました。

Node Call
Node Software
Host Name
Port
RBN Spots
JG1VGX-7
CC Cluster
ccc.jg1vgx.net 7373
JG1VGX-8
AR-Cluster V6 arc.jg1vgx.net 7000
JG1VGX-9
DXSpider dxc.jg1vgx.net 7300

それぞれcommands体系がかなり違っているので、接続後にfilters等細かい設定をされる方は上記の解説pageを是非御一読下さい。

どのclusterに接続するか?

Skimmer (RBN) spotsが欲しい方は、JG1VGX-7-8に接続して下さい。どちらも源流はreversebeacon.netですので、流れてくる物は(原則として)同じです。
  • 現在RBN spotsを流す事が出来るnode softwareは、AR-Cluster V6CC Clusterの2つだけです。
  • DXCluster.INFOの一覧表上で (+CW Skimmer) と表示されている各国のnodesは当局のnodesと同様にRBN spotsが流れてくる物が多いでしょう。

各node softwareの特徴


CC Cluster (VE7CC)

  • 専用のuser program (CC User)があります。Filters設定等、command lineでの操作は煩雑になりかつ見辛いので、このCC Userの使用がお勧めです。但し慣れる迄に少々時間がかかると思います。
    • GUIで非常に細かいfilters設定が出来、EmailによるDX spotsお知らせ機能もあります。DX huntingにもcontestingにも便利でしょう。
  • Skimmer dupesは初期設定では除かれています。(許可することも可能。)

AR-Cluster V6 (AB5K)

  • 大量のdataを高速かつ軽量に処理出来るため、RBN基幹serversのsoftwareにも採用されています。
  • こちらも専用のclient program (AR-Cluster Client)がありますが、残念な事に現versionは日本語環境では動作しません。Control Panelで英語localeに設定すれば動作しますが、今の所それ程多機能なprogramではないようです。
  • RBN spotsについてCT1BOH考案の品質分析algorithmsが実装されています。特にcontests終盤で悩ませられる各種のbusted spotsや強力局のI/Q imageによる誤spotsを除く事が出来、品質の高いspotsが得られます。

DXSpider (G1TLH)

  • 最も広く使われているので、このsoftwareのcommands群に慣れている方も多いのではないかと思います。
  • Skimmer技術が出来る前の時代に作られ、Perlという比較的遅い文字列処理言語で書かれています。この為高速化、scalabilityに限界があり、大量のRBN spotsを扱う事が出来ません。
    • それでもつい最近迄、2つのRBN基幹serversのうちの1つはDXSpider(を改修した物?)上で動いていました。しかし、2013年のCQ WW CW Contestの際に遂に負荷に耐え切れなくなりpacketsの遅延、lock up等の重大な不具合が生じました。現在は2つの基幹servers共AR-Cluster V6上で動作しています。